ラストサムライ(H15.12月号)

ラストサムライ

 

先日久しぶりに映画館に足を運び映画を見た。今ちょっと話題になっているラストサムライだ。

時は明治維新直後、トムクルーズ扮するアメリカの将校が日本の新政府の軍隊の育成を仰せつかり日本にやってくるところからストーリーが始まる。そして、そこに今まさに滅びようとしている日本のサムライに自分と通じるものを発見し、だんだんとサムライに傾倒していき、最後にはそのサムライたちと共に命をかけて戦うという展開。

はたして当時本当にそのようなアメリカ人がいたのかは定かではないが、外国人が作った映画にしては日本の風俗がかなり自然に描かれている。いわゆるチャンバラ映画である。忍者あり、壮絶な合戦シーンあり。日本のチャンバラ映画のいいところをすべて見せてくれる。

今まで外国映画に出てくる日本人は何とも奇妙で、とてもみっともない存在であったのだが、この映画の中に出てくる日本人ははっきり言ってかっこいい。サムライがとにかくかっこいい。何よりもその出てくるサムライたちの精神がかっこいい!アメリカ映画なのにこんなに日本人をかっこよく描いていいの?と思うぐらいよくできている。

さすがにその表現力はハリウッドならでは。日本人がつくってもここまでは描けないだろうなと思う。チャンバラも迫力が違う。しかし、何よりも新鮮だったのはサムライの持つ精神がとても分かりやすく描いてあることである。そしてそのストーリーのテーマが大変崇高なこと。私たちがほとんど忘れかけていた「心」がテーマになっている。

しかし、振り返って考えてみれば、昔の日本にはこのような精神が本当にあったんだよなと思う。今の日本人は自己中心的で、すべてが利己的。自分の利益のためなら他人の不利益などこれっぽっちも省みないというあさましさ。日本の長い歴史の中で培われてきた日本人の心は一体どこに行ってしまったのだろう。武士道の精神もその一つ。日本には宗教や道徳はないが武士道がある、とだれかがいっていたような気がするが、武士道の精神こそは日本が誇るべき人の道といっても良いのではないだろうか。日本人の根底にはその心があるはずなんだが・・・・。

その心を呼び覚ましてくれるのがこの映画なのである。多少美しく描きすぎているきらいがないではないがそこはそれ大目に見て、その言わんとしていることを良心的に解釈する方が映画も楽しめるし、自分のためにもなる。

忘れかけていた日本人としての誇り、文化、そして日本人の心・・・うーん、またまた勉強しなくてはならないことが増えてしまった。

映画を見てはまたまた未熟な自分を発見してしまった今日この頃なのである。



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