「単科コース」(H14.9月号)

「単科コース」

朝夕のさわやかな風に秋の気配を感じる今日この頃です。本当に暑い夏でした。

さて、成績は理解と定着という大きな2つの要因がうまくかみ合って初めて上がってくるものです。理解とは予習に当たる宿題をちゃんとやって授業に臨み、なおかつ集中して授業に取り組むことによって達成されます。そして、定着とは授業の復習をきちんとノートにまとめて、なおかつその確認に当たるチェックテストの勉強をしっかりやってそのテストに臨むという姿勢が必要です。この二つの要因は車の両輪のようなものでどちらか一方だけではほとんど効果も出てこないのです。

生徒の様子を見てみると前者の方は何とかやれているようですが、後者の方が生徒によって千差万別。そのやり方の密度には生徒それぞれによってかなりの開きがあるようです。これが成績の伸びに差を付けている大きな要因のようです。本人はやっているつもり。この「つもり」が難しいところで、やっているのに上がらないというのはここに問題があるようです。

慶応スクールのスタイルは、覚えるべきこととその覚え方、そしてそれをどれくらいやればいいかを明確にして教材化し、それを授業に反映しているというものです。だから、言われた通りにきちんとできる生徒は顕著に成績が上がります。しかし、それがきちんとできない生徒はなかなか成績に現れてきません。できる生徒とできない生徒がいる。自宅での学習の質と量まではなかなか管理できないのです。

そこで考えたのが「単科コース」でした。目の前で適正な質と量の学習をきちんと指導しながら学習させるしかない。それが今回の夏期講習の一つのテーマでした。弱点は生徒それぞれ違います。通常の授業以外に生徒の弱点に合わせたコースを作り、それを演習で定着させるという試みは大変効果的でした。入試で問われる学力を細分化し、生徒の学力を分析し、何をさせたらよいのかを生徒個々に指示して取り組む。そして、その結果は大変顕著に現れました。何よりも生徒一人一人がその効果を実感できたのではないでしょうか。

成績アップの普遍化は塾や学校、そして日本の教育界での大きなテーマです。しかし、まだ誰もそれを達成できていないのが現状のようです。今回の成果をふまえて、それをより発展させる形で「チャレンジクラス」というコースを作りました。一斉授業の間の日にも塾に来て学習を指導するというコースです。また、2学期からは中2生向けの単科コースも開設します。この理論を発展させてゆくとすばらしい成果が期待できそうです。

子供達の無限の可能性、それを開花させるのは私たち大人の役目です。しかし、今の教育界は開花させるどころかつぶしてしまっているケースの方が多く見られます。自分の可能性を信じることもできず、未来への夢ももてないまま大人になってしまっている子供達がいる。現代の日本の世相を見ていると何となく薄ら寒いものを感じます。自分の秘められた可能性を信じ、揚々たる未来への夢にあふれた子供達。そんな子供達が一人でも多く育ってくれることが日々の業務の根底にある大きな原動力です。自分の可能性を信じて取り組む子供たちの輝く真剣なまなざしには、本当に充実感を感じます。子供たちのやる気と信頼に応えられるようがんばらねばとそう思う今日この頃です。



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